ROG ALLY SSD換装で失敗しない手順と必須チェックリスト|M.2 2230対応や静電気対策、Cloud Recovery復元まで1記事で完全網羅

バックライトが点灯したノートパソコンのキーボードクローズアップ
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ROG Ally用SSD換装を考えていると、「本当に自分でやって大丈夫だろうか」と不安に感じる方は少なくないはずです。

対応SSDの型番や規格、静電気対策、バッテリーの扱い、OS再インストールまで失敗ポイントが多く、誤るとデータ喪失や本体故障につながります。

そこで本記事では換装で失敗しないための必須チェックリストと手順を、初心者にも分かりやすく整理してお届けします。

必要工具、対応SSD規格(M.2 2230や変換が必要な2280、PCIe Gen4/NVMeなど)、バックアップ、静電気対策、バッテリー切断、Cloud Recovery用USB作成から復元までを網羅します。

まずは最初に確認すべきポイントから順に説明するので、落ち着いて読み進めて次の作業に備えてください。

ROG Ally SSD 換装で失敗しない手順と必須チェックリスト

カフェのテーブルに置かれたHPノートパソコンとコーヒーカップとクッキー

ROG AllyのSSD換装は小型筐体と高性能部品のため、事前準備が成功の鍵です。

本項では工具準備からCloud Recovery用USB作成まで、失敗を防ぐ具体的な手順を順を追って解説します。

必要工具一覧

まずは作業で必要になる工具を揃えてください。

  • 精密ドライバーセット
  • ピンセット
  • 静電気防止リストストラップ
  • 非導電の作業マット
  • 小型トレイや部品収納ケース

工具は品質の良いものを選ぶと、ネジを舐めるリスクが減ります。

対応SSDの型番確認

換装前に必ず対応するSSDの物理規格とプロトコルを確認してください。

型番 備考
M.2 2230 そのまま使用可
M.2 2280 変換アダプタ必要
PCIe Gen4 性能を引き出せます
SATA 非対応

特にM.2の長さとキー配置は念入りにチェックしてください。

購入前にメーカーの互換表や書かれている型番を確認することをおすすめします。

バックアップ作成

換装を始める前に必ずデータの完全バックアップを取ってください。

システムイメージを作成すると、OSやアプリの再設定を省けます。

クラウドと外付けドライブの両方に保存しておくと安全性が高まります。

重要なライセンスキーや2段階認証の設定情報も控えておいてください。

静電気対策

静電気は電子部品の天敵ですので、作業前に対策を徹底します。

リストストラップを装着し、金属部分に接地してから作業を開始してください。

乾燥した環境では湿度を上げるか静電気防止スプレーを利用すると良いです。

部品は非導電マットの上で扱い、素手でPCBを触らないようにしてください。

バッテリー切断手順

筐体を開ける前に必ず電源供給を完全に遮断します。

電源ボタンでシャットダウンし、ACアダプタを外してください。

背面パネルを外したら、まずバッテリーコネクタを優しく取り外します。

ケーブルを引っ張らずにコネクタのプラグ部を持って外すことが重要です。

内部に残留電流が疑われる場合は数分放置してから作業を再開してください。

SSD取り外し手順

バッテリーを切断した状態でSSDの場所を確認します。

まずは固定ネジを軽く緩めてから取り外してください。

SSDは斜めの角度でゆっくりと引き抜くと故障リスクが低くなります。

取り外したネジやスペーサーは小型トレイに保管して、紛失を防いでください。

基板のコネクタ周辺を強くこすったりしないでください。

SSD取り付け手順

取り付け前に新しいSSDの端子を確認し、汚れがないかチェックしてください。

M.2スロットに対して適切な角度で挿入し、平行を保ちながら差し込みます。

挿入後は付属のネジで軽く固定して、過度な力をかけないでください。

もし変換アダプタを使う場合は、アダプタ側の接続が確実か確認してください。

最後にバッテリーを接続し、筐体を閉じる前に通電テストを行うと安心です。

Cloud Recovery用USB作成

OSを再インストールするためのリカバリUSBを事前に準備します。

まずは公式サポートページから対象のリカバリイメージを入手してください。

ダウンロード後はハッシュ値を照合して、ファイルの整合性を確認します。

ブート用USB作成ツールでUEFI対応の起動ディスクを作成することを推奨します。

作成したUSBは実際にPCで起動確認をしてから換装作業を行ってください。

対応SSD規格一覧

NZXT水冷クーラーとRGBファンが組み込まれたゲーミングPC内部

ROG AllyのSSD換装を検討する際には、対応する物理規格と接続規格を正確に把握することが重要です。

ここでは主要な規格を分かりやすく解説し、実際の選び方に役立つ注意点をお伝えします。

M.2 2230

M.2 2230は幅22mm、長さ30mmの小型フォームファクタで、携帯型デバイス向けに広く採用されています。

ROG Allyはこのサイズを標準で想定しているため、まず優先的に確認するべき規格です。

物理的に短いため、発熱や取り付けスペースの点で利点があります。

  • Samsung 990 Pro 2230
  • WD Black SN770 2230
  • SK hynix Gold P31 2230

M.2 2280(変換要)

M.2 2280は一般的なデスクトップ用の標準サイズで、長さ80mmがあります。

物理的にROG Ally本体にそのまま装着できないため、変換アダプタやスペーサーが必要になります。

電気的には同じM.2ソケットを使う場合が多く、規格が一致すれば動作する可能性がありますが、取り付けの強度や放熱が問題となることがあります。

変換で持ち込むと本体の内部クリアランスや蓋の閉まりに影響するため、事前にサイズ確認をしてください。

PCIe Gen4

PCIe Gen4は前世代に比べて帯域幅が大きく、シーケンシャル読み書きの潜在性能が高い特徴があります。

ただし、機器側がGen4に対応していない場合はGen3相当の速度で動作しますので、相互互換性に留意してください。

高性能を引き出すには冷却とファームウェアの最適化が重要で、換装後の性能差を左右します。

NVMe

NVMeはNVM Expressの略で、PCIe接続を用いることで高いI/O性能を実現するプロトコルです。

項目 特徴 用途
NVMe Gen4 高帯域 ゲーミング向け
NVMe Gen3 互換性 汎用用途

NVMeは低レイテンシと高並列処理が強みで、OS起動やゲームロードの高速化に直結します。

SATA

SATAは主に従来型の2.5インチドライブや一部のM.2スロットで使われるインターフェースです。

ROG Allyに搭載されているM.2スロットはNVMe(PCIe)を前提としている場合が多く、SATAのM.2は非対応のことがあります。

外付けケースやUSB変換を利用すればSATA SSDを活用できますが、転送速度に限界があり、NVMeほどの恩恵は得られません。

換装作業の安全対策

チャットアプリが表示されたモニターとゲーミングデスク環境

ROG AllyのSSD換装は小さな部品と繊細な電子回路を扱う作業です。

安全対策を怠るとデータ消失や機器損傷につながるため、事前準備をしっかり行ってください。

静電気防止グッズ

静電気はSSDやマザーボードの故障原因になり得ますので、対策は必須です。

  • 放電用アースリストバンド
  • 導電性マット
  • 帯電防止手袋
  • イオナイザー(静電気除去機)
  • 導電性ケースやトレイ

リストバンドは必ず作業中につけて、手首の金属部分を金属シャーシに接触させてください。

導電性マットに機器を乗せ、作業前に一度放電を行ってから作業を始めると安心です。

作業環境の整え方

まずは作業場所を十分に広く確保してください。

平らで硬い作業台を使い、クッション性のある場所や布製の上では作業しないでください。

照明は明るく、パーツが見えやすい角度で配置すると小さなネジも扱いやすくなります。

可能であれば床は硬く、カーペットのない場所を選び、屋内の湿度や温度も極端に高くならないよう調整してください。

工具の使い方注意点

適切な工具を使うと部品を痛めず、安全に換装作業ができます。

工具 注意点
精密ドライバーset
ピンセット
対応するネジ頭で作業する
先端で基板を傷つけない
トルクドライバー 過度な力をかけない
非導電性ピック コネクタを引っ張りすぎない

ネジを外す順番をメモしておくと、元に戻すときに迷いません。

ネジの保管は個別のトレイや小袋を使い、種類ごとに分けておきましょう。

バッテリー保護

作業前は必ず電源を切り、可能な限りバッテリーを分離してください。

ROG Allyの内部バッテリーを扱う際は、ショートや端子への接触を避けることが重要です。

バッテリーは金属工具と直接接触させないでください、短絡による発熱や発火の危険があります。

長時間作業で一時的に保管する場合は、絶縁された容器に入れて湿度と温度が安定した場所に置いてください。

OS再インストールとデータ移行の実践

暗い部屋でノートパソコンの前に座るぬいぐるみ

ROG AllyでSSDを換装した後のOS再インストールとデータ移行は、事前準備が結果を大きく左右します。

本章ではCloud Recoveryを用いた復元、クリーンインストール、イメージクローン、そしてUEFI設定の確認方法を実践的に解説します。

Cloud Recovery復元手順

まずCloud RecoveryはASUS公式の復元方法で、出荷時イメージを簡単に復元できます。

公式イメージを使うため、ドライバや独自ユーティリティの互換性に悩まされにくい点が利点です。

以下はUSB作成と復元の流れを簡潔に示したチェックリストです。

  1. ASUS Cloud Recoveryサイトにアクセス
  2. 機種を選択
  3. イメージをダウンロード
  4. USBメモリに書き込み
  5. ROG AllyをUSBから起動
  6. 復元を実行

USB作成時は空のUSBを使い、書き込み中は中断しないでください。

復元完了後は初回起動設定を行い、Windows Updateを適用して最新化してください。

クリーンインストール手順

クリーンインストールは余分なゴミファイルを残さず、最もクリーンな環境を作れます。

まず公式のWindows ISOをダウンロードし、ツールでブート可能なUSBを作成してください。

起動時にUEFIからUSBを選び、インストーラーの案内に従ってパーティションを削除して新規作成します。

インストール後はまずチップセットドライバとストレージコントローラを入れてください。

次にGPUドライバとASUS独自ソフトを順に導入し、安定性を確認します。

イメージクローン手順

既存環境をそのまま移行したい場合はイメージクローンが有効です。

利用するソフトはMacrium ReflectやAcronis True Imageなど、信頼性の高いものを選んでください。

クローン作業前にソースディスクの整合性を確認し、不要な一時ファイルやページファイルは削除しておくと効率が良いです。

外付けケースやNVMe-to-USBアダプタを使い、換装先SSDを接続してクローンを実行します。

クローン完了後はターゲットSSDで一度だけ起動テストを行い、ブートやドライバの問題を確認してください。

起動トラブルが出た場合は修復オプションやブート修復を試みると復旧できることが多いです。

UEFI設定確認

UEFI側の設定が適切でないと新しいSSDを正しく認識しなかったり、起動に失敗したりします。

以下は最低限確認しておきたい項目の推奨値をまとめた表です。

項目 推奨設定 備考
Boot Mode UEFI Windows対応
Secure Boot 有効 署名済みドライバ保護
CSM 無効 レガシー互換停止
NVMe Configuration Auto 最適化
TPM 有効 BitLocker利用時必須

設定変更後は保存して再起動し、起動順序が正しいか最終確認してください。

もしUEFIでSSDが表示されない場合は接続状態と物理的な取り付けを再確認し、必要に応じて別のスロットやアダプタで試してください。

換装後の性能確認とトラブル対処

カラフルなLEDでライティングされたハイエンドゲーミングPCの内部

ROG AllyにSSDを換装した後は、必ず性能確認とトラブルの初期チェックを行ってください。

ここでは測定すべき項目と具体的な対処法を分かりやすく解説します。

ベンチマークの計測項目

まずはベンチマークで基本性能を数値化しておくと、後の比較や故障切り分けが楽になります。

計測は複数回行い、冷間状態と連続負荷状態の差を確認してください。

  • 順次読み取り速度
  • 順次書き込み速度
  • ランダム4K読込IOPS
  • ランダム4K書込IOPS
  • 平均レイテンシ
  • 持続性能の低下率
  • 温度変化

推奨ツールはCrystalDiskMarkやAS SSD、fioなどです。

テスト実行時はバックグラウンドのアプリを止めて、電源プランを高パフォーマンスに設定してください。

連続書き込みテストで速度が急落する場合はキャッシュ切れやサーマルスロットリングを疑います。

温度とサーマル対策

NVMe SSDは高負荷で温度が上がりやすく、サーマルスロットリングで速度低下を起こすことがあります。

換装後はベンチマーク中に温度をモニターし、ピーク温度が80度を超えないか確認してください。

推奨される対策はサーマルパッドの貼り直しやヒートシンクの追加、ケース内エアフロー改善です。

ROG Allyはスペースに制約があるため、薄手の高熱伝導パッドや専用の小型ヒートシンクが効果的です。

また、ファンの回転設定を見直し、必要ならファンプロファイルで負荷時に強めに回るよう調整してください。

温度対策をしても改善しない場合は、SSD自体の消費電力と発熱特性を確認して別モデルを検討する判断になります。

認識トラブルの確認事項

換装後にドライブが認識されない場合は、落ち着いて段階的に確認します。

状態 確認事項
未認識 SSD接続確認
容量不一致 変換アダプタ確認
ドライバ警告 NVMEDriver更新
起動不能 UEFIBoot設定

まずBIOSまたはUEFIでデバイスが表示されているか確認してください。

Windowsで認識されない場合はデバイスマネージャとディスクの管理を確認し、未割り当て領域やオフライン状態がないかをチェックします。

変換アダプタを使っていると接触不良やピン配置の問題が発生しやすいので、物理的な接続を再確認してください。

ドライバ関連ではメーカー純正のNVMeドライバに更新すると認識性が改善することが多いです。

速度低下の原因特定

速度低下の原因は多岐に渡るため、ログと数値を基に切り分けを行うことが重要です。

まずはSMART情報を取得して、Media Wear LevelやReallocated Sector Countなどの異常値を確認してください。

次に温度履歴を確認し、ベンチマーク時に温度上昇が一致するかどうかを調べます。

電源設定やPCIeのリンク速度がGen3に落ちていると理論値が下がるため、UEFIでのリンク設定とOSの電源プランを確認してください。

TRIMが無効になっていると書き込み性能が徐々に低下するので、fsutilでTRIM状態を確認して有効ならば維持してください。

ベンチマークでランダム4Kが特に低い場合はドライバやファイルシステムの問題、あるいは暗号化のオーバーヘッドを疑います。

対処法としてはファームウェア更新、メーカーのユーティリティでの最適化、ドライバ差し替えを順に試してください。

これらで改善しない場合は元のSSDに戻して比較し、ハードウェア固有の問題かを判断するのが安全です。

まとめ

換装後は数値での確認と温度管理をセットで行うことが最も重要です。

認識トラブルや速度低下は順序立てて原因を潰していけば多くが解決します。

問題が深刻な場合は無理せず交換や専門サポートを検討してください。

安全に換装を終えるための最終チェックポイント

ハードディスクドライブの内部構造のクローズアップ

換装作業を締めくくる前に、以下の最終チェックポイントで安全性と動作を必ず確認してください。

まず、バックアップの復元テストで重要データが確実に読み出せることを確認してください。

BIOS/UEFIで新しいSSDが認識されているか、容量とインターフェースが正しいかを目視で確認します。

起動順序やSecure Bootの設定、NVMeモードやレガシーブートの有無も忘れずに点検してください。

本体内部はネジの締め忘れや不適切なサーマルパッドの位置がないか、目視と軽いタッチでチェックします。

バッテリーを接続後、まずは短時間の起動テストを行い、OSが安定して立ち上がるか確認してください。

ストレスツールやベンチマークで読み書き速度と温度を計測し、仕様と大きく乖離していないか評価します。

不要になった旧SSDはデータ消去ツールで上書きした上で、安全に廃棄してください。

最後に、換装手順と設定をメモに残しておくと、万一トラブルが起きた際に復旧が早くなります。

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